直接人件費と間接人件費
直接人件費とは
直接人件費とは売り上げに直接関係ある部門の人件費です。
つまり、営業マンや販売員の人件費です。直接人件費は間接人件費(説明は次の項目)と違って言い訳はできません。売り上げを直接上げる部門なので、減らせば減らした分、売り上げを上げる原資がなくなることになります。しかし、増やせば増やしただけ売り上げが上がるとい事があるわけないので、人件費を投資しても売り上げが、予想よりも伸びないために、人件費を回収できず、人件費倒れをすることもあるでしょう。
ここで考えることは、自社の適正な直接人件費はいくら使っているのかということです。間接人件費と同じように、同業他社と比較を行いましょう。直接人件費で大切な指標となるのは、営業マン、または販売員の1人当たりの売上高になります。1人当たりの売る上げ高が平均より上というなら、問題はありません。問題なのは平均値よりも下の場合です。工夫や改善などを行い、平均値まで引き上げる必要があります。
その方法は、営業マン(または販売員)を削減するか、売り上げを伸ばすかのどちらかを選ぶしかありません。これ自体は経営者が判断することですが、できたら、直接人件費は売り上げを上げることが元となるので、営業マンの削除は避けるべきだと思われます。直接人件費を考える場合は、削除を考えるよりも、自社の状況の適正を重点に考えるべきでしょう。
間接人件費とは
人件費は直接人件費と間接人件費に分けられています。直接人件費は上で説明したとおりですが、このわけ方は、売り上げに直接関係があるかないかで分けられています。間接人件費とは、具体的には、経理部門や総務部門など内勤部門のことで、間接部分は直接関係がない部門のために、経営者の立場では、いの一番に削除したい部分と言えるのですが、0にするわけにはいきません。
理由は間接部分でも業務遂行には、なくてはならないものでからです。そのため、気をつけることは「どこまで減らさなければいけないのか」という事と「どこまで減らしても業務に支障がないか」です。まずは、どこまで減らさなければいけないのかに関しては、同業他社と比較して考えてみることができます。例えば、他者が10億の売り上げで5人の間接人員なのに対して、自社が5億の売り上げで4人の間接人員とすると効率が悪いと言えるでしょう。
このように、単位あたりの数字で分析して、業界平均と比べてみたり、他社と比べてみたりして判断できます。同業他社のデータは各地の商工会議所やTKCという税理士の全国組織が毎年統計をとって出版しています。
次にどこまで減らしても業務に支障がないかです。同業他社と比較して、間接人件費が平均値だった場合、平均値だから良いとしていたら、競合に勝つことはできません。競合他社が平均値なら自社はさらに効率化を目指して、業務の工夫や改善に取り組んで、さらに収益体質にしていくことでしょう。例えば、業界の平均が5人だった場合、4人でと考えることが必要です。
その改善方法は、じっくりと経営者が建設部分の仕事を観察することが必要です。観察を続けて、改善できる部分やムダな動き、ムダな作業が発見されるかもしれません。こうして観察を続けて発見した問題点を整理し、現場の社員と議論して業務の改善に取り組むべきでしょう。
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Last update:2023/4/19